メッセージfrom久保田

長く大切に思っていただける様な物が作れたらいいなと思っています。 流行ではなく、宝石的な価値でなく、ブランドなどでもなくその物自体を気に入っていただけたなら、それは選んだ人に馴染みお互いを引きたて合うことでしょう。
舞妓さんの帯留め

京都で暮らす久保田には 色んな伝統的なお仕事も舞込んできます。
その一つに舞妓さんの帯留めや 簪があります  写真ではお分かりにならないかと思いますが  横幅12cmほどもある大きなものです。
昔 初めて仕事をさせて頂いた時の事 納品してすぐに 帯留めの金具が曲がって修理に帰ってきたのには驚かされました。
なんでも おとこしさん(祇園街で舞妓さんや芸妓さんの着付けを専門にする職人さん)が 着崩れしない様にと 帯締めを きつくきつく締めるので 「華奢な仕事ではあかん」との事 今では とてもしっかり作っているので それなりに重くなっています。
このチャンピオンベルトの様な帯留めを 金具が曲がるほどに締め付けられる 舞妓さんの事を思います。
花見小路などで ひょこひょこと歩いてくる舞妓さんとすれ違うたびに ちょっとウルウルしながら 「しんどないか?」とか「がんばってな」などと 心の中でつぶやく久保田です。
ともあれ この京都らしい花街でちょっとだけでも仕事で関われる事をとても嬉しく思っているのです。



 


 
  
 

 
 
リフォームオーダー   久保田 俊男 プロフィール・工房紹介

STUDIO COMPLEXギャラリー(一点もの)

銀で造ったマリッジリング

マリッジリングはプラチナでのご注文が多いのですが これは銀で造ってほしいとの事で考えたプランです。

銀は長い時間がたつと空気中の酸素で酸化して黒ずんで来ます それを嫌う方もいらっしゃいますが 私はそれも魅力の一つにしたいと思いました。

全体は白っぽいつや消し仕上げで ちょっとデコデコした表面に 彼の方には彼女の名前が 彼女の方には彼の名前が模様のようにランダムに刻まれています。

長い時間がたったある日 つや消しだったリングは擦れてピッカリと光り出し 刻まれた文字は黒く変色してハッキリとイニシャルとして浮かび上がるのを見て二人はニッコリとするのです。

  

 

 

京都博物館で 大きな展示室にずらりと並べられた島根加茂岩倉遺跡出土の 銅鐸の見事さに心の震える思いを致しました 時を経た 青銅(ブロンズ)の美しさに引かれ物造りを始めました。

いつも 石を持ち込んでオーダーして下さる Kさん

長いオニキスのネックレスの石を使って何か考えてとのことで これはKさんお気に入りのアラベスク模様を使ったネックレスとイヤリングです。
オーダーいただくと ご要望をお聞きして プランがまとまったら 絵を描いてお見せして OKが出てから造り始めるのですが
Kさんは 一度で決まった事のない なかなか手強いお客様で この時も なんどもキャッチボールを繰り返して決まりました。

K  
Kさんと言えば忘れられないのが下の作品 息子さんの結婚式に付けたいからコサージュみたいなのを造ってほしいと ダイヤをはじめたくさんの石を持ち込まれました なんどもなんどもキャッチボールして出来たブローチです 全長15CM.。

 

 
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